のばらの読書録

日々読んだ本の記録をしていきます

『算法少女』遠藤寛子(2006年)

 図書館で借りた遠藤寛子『算法少女』を読みました。2006年のちくま学芸文庫版ですが、1973年に岩崎書店から単行本が刊行されたものだそうです。

 江戸時代に算法を学んだ少女が主人公で、時代小説なのですが、あまり知識がなくても物語としてとても面白く読めました。

 私も学生時代は算数や数学が好きでしたが、日本で発達した和算については鶴亀算?くらいしか知らなくて、高度に発達したものがあったのだなあと興味深く思いました。同時に、算法を金勘定でも単なる道楽でもなく、実学の根本として捉える主人公あきの考え方は大事だなあと思いました。このあたりの数学史をもっと調べてみたいです。